相手に伝わる気持ち

中津川市立病院 病院前救急診療科 間渕則文医師のおじいさんの話である。

50年くらい前に亡くなったそうであるが、最後の活躍の場は、山の診療所だった。
軍医上がりのおじいさんは、少年だった間渕医師からすると、強面で近寄りがたかったそうです。

「いやな顔一つせず、夜中でも往診」と新聞記事になったこともある。

間渕医師が、救急医療を追求している原点は、どうやらおじいさんのポリシーにあったようです。

実際、おじいさんが働いていた診療所の近所を訪ねてみたら、建物はすでに無くなっていたが、地域の人々の記憶には残っていた。

そして、孫の間渕医師を見て、「なんとなく面影が似ている」など反応があったそうだ。
当人にも、おじいさんの記憶はあり、いつでも、求められるとスクーターか歩きで出かけていったとの事。

おじいさんは、人々の役に立つことが使命と感じ、ただ求められるままにたんたんと応
じてきたことが、診療所しかない山間部に住む地元の人にとって、どれだけありがたかったでしょう。その気持ちが、人々の記憶に残っているのではないかと感じました。

記録よりも記憶に残る方が良いなどと言われますが、それよりも大切なのは、相手に気持ちが伝わっているかどうかなのかも知れませんね。

未分類

Posted by dblacks