ドン・キホーテの従者サンチョ
ドン・キホーテというお話をご存じですか?
騎士になることに憧れたアロンソ・キハーノがドン・キホーテ・デ・ラマンチャと名乗り、近所の農民のサンチョ・パンサを島の領主にしてやるとだましてお供させ、冒険の旅に出るのです。
ドン・キホーテが乗る馬は"ロシナンテ"、サンチョが乗るのは"灰色のロバ"。
サンチョは、優しい性格のようで、「ただの"ロバ"だなんて呼びたくないので"灰色のロバ"と呼ぶことにしてますだ」と言ったりします。
ドン・キホーテは、荒唐無稽なチャレンジをしながら、ある公爵夫人とであい、その縁で、サンチョに約束していた約束を果たすのです。
そして、サンチョに島の領主の心得を「天に感謝し、神を敬い。己を知れ。」と説くのです。
サンチョは、一時、領主として楽しい時を過ごしますが、やがて、その時も終焉を迎えます。
そこに、待っていたのは"灰色のロバ"、サンチョはロバを抱きしめ、その額に口づけし、目に涙を浮かべながら「もっとこっちにおいで、おらと苦しみを分かち合った友よ。お前と一緒にいたとき、おらはいつも幸せだった。…」
そして、「…おらも島の領主だった頃は楽しかったけれど、今、悲しくなんかねえ」とも表現しています。
農民も従者も領主も体験したサンチョですが、苦楽を共にした"灰色のロバ"と一緒にいる時が一番だったと感じているようです。
滑稽であったり、ひょうきんであったり、平均的な振る舞いからは、かけ離れているので好奇の目で見られますが、結構、わが身に当てはめてみると思い当たることもあったりして、身につまされますね。
自分にとって、身近にある大切なコトにフォーカスしていきたいですね。
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