「もうろくじー…」

ある夫婦が外出をしていて、いつの間にか、夕方になりました。

すると、妻が突然「もうろくじー」と叫んだのです。

隣にいた夫は、「誰が耄碌爺(もうろくじい)なんだ」と怒りました。

ハッと我に返った妻は、「そうじゃなくて、もう六時になっちゃったと言うこと」といい

夫婦そろって大爆笑というお話でした。

中年から老年にかけて、加齢による変化などもあり、老化に対して、アンチエイジングなどのささやかな抵抗を試みる人も多くなりますね。

そんな敏感な人には、「耄碌爺(もうろくじい)」という響きには、反応してしまうかも知れませんね。

会話が少ない夫婦は、肯定的な言葉のインパクトよりも、否定的な言葉のインパクトの方が、飛躍的に反応率が上がりますから、要注意ですね。

そこそこの関係を維持するためにも、誤解のない表現を心がけたいですね。

こんな言葉もありました。

『もうろくをとおして、心にとどまるものを信頼する。もうろくは濾過器(ろかき)(もうろく帖後編 鶴見俊輔著)』