イナゴの災い 出エジプト10:7-10

『もしあなたが、わたしの民を去らせることを拒むなら、見よ、わたしは明日、いなごをあなたの領土に送る。いなごが地の面をおおい、地は見えなくなる。また、雹の害を免れてあなたがたに残されているものを食い尽くし、野に生えているあなたがたの木をみな食い尽くし、あなたの家とすべての家臣の家、および全エジプトの家に満ちる。これは、あなたの先祖も、またその先祖も、彼らがこの土地にあった日から今日に至るまで、見たことがないものである。』」こうして彼は身を翻してファラオのもとから出て行った。家臣たちはファラオに言った。「この男は、いつまで私たちを陥れるのでしょうか。この者たちを去らせ、彼らの神、【主】に仕えさせてください。エジプトが滅びるのが、まだお分かりにならないのですか。」モーセとアロンはファラオのところに連れ戻された。ファラオは彼らに言った。「行け。おまえたちの神、【主】に仕えよ。だが、行くのはだれとだれか。」モーセは答えた。「若い者も年寄りも一緒に行きます。息子たちも娘たちも、羊の群れも牛の群れも一緒に行きます。私たちは【主】の祭りをするのですから。」ファラオは彼らに言った。「私がおまえたちとおまえたちの妻子を行かせるようなときには、【主】がおまえたちとともにあるように、とでも言おう。だが、見ろ。悪意がおまえたちの顔に表れている。そうはさせない。さあ、壮年の男子だけが行って、【主】に仕えよ。それが、おまえたちが求めていることではないか。」こうして彼らはファラオの前から追い出された。【主】はモーセに言われた。「あなたの手をエジプトの地の上に伸ばし、いなごの大群がエジプトの地を襲い、その国のあらゆる草木、雹の害を免れたすべてのものを食い尽くすようにせよ。」(出エジプト10:4-12新改訳2017)』

ここでは、イナゴと表現されていますが、日本にいるサイズではなく、8-10cmくらいあるサバクトビバッタとも言われる種類だそうです。これは、アフリカから東風にのって西に移動すると言われています。2020年もこの被害が報道されていて、やがて、中国までも到達して、深刻な食糧不足になるのではないかとも懸念されています。

このイナゴの群れは、突如、出現して東風にのって移動してきて、収穫前の畑を食い尽くしてしまうという農民が常に恐れている現象です。

かつては、エジプトでもこのような蝕害があったのですね。これは、エジプト人が創造主である神を知り、信じるように、また、エジプトで創造主である神が「しるし」を行ったことをイスラエルの子孫に語り伝えるため、創造主である神は契約を守るとイスラエルの民が知るために行われたことでした。

「悪意がおまえたちの顔に表れている。」と言っているのは、「ダ・ラー(ファラオはラーという神に祈り、ラーが苦しめるぞ…)」と脅迫したというのが、原語に近いニュアンスのようです。新共同訳では「お前たちの前には災いが待っているのを知るがよい。」の方が日本語への適訳との話もあります。それにしても、これを言い放った時のファラオの迫力はスゴかったでしょうね。

いよいよ、ファラオも相当追い詰められている様子ですね。「貝になりたい」と思ったかどうかはわかりませんが、さらに頑固になってきました。

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Posted by dblacks