人生の花 坂口安吾
『悲しみ、苦しみは人生の花だ。 坂口安吾』
「うーん、とはいうもののねえ」と言いたくなるフレーズですね。
「花」というならば、黒いバラとか青系統のバラなんてイメージしてしまうのは、私だけでしょうか?
坂口安吾は、勉強も消極的で暗いと感じる雰囲気も持っていたらしく、漢文の教師から「暗吾」と名乗るように言われたのが、「安吾」を名乗るようになったきっかけとも言われているようです。
彼なりの人生の悲しみや苦しみを味わったのでしょうね。
『余は偉大なる落伍者となつていつの日か歴史の中によみがへるであらう』と自ら刻むほどに、偉大な落伍者というイメージを持ち、不安と流転の日々をくぐり抜け、後に時代の寵児とまで言われるようになった、起伏の激しい人生を送ったようです。
その彼が、このフレーズを発したと言うのですから、説得力を感じますね。
当時、坂口安吾よりも、太宰治が売れていたらしく「どうして?」と、坂口安吾を評価していた人たちは、首をかしげていた人もいたようです。
小説や文学は、読者の心の傷を信じて書く物らしく、少し、病的なイメージの方が、多くの人に受けるという背景もあったのではないかと想像します。
嫌みなく「悲しみ、苦しみは人生の花だ。」と表現してみたいと思いました。
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