奴隷の扱いについて 出21:1-11
『 ◆(2)奴隷について
以下は、あなたが彼らに示すべき法である。あなたがヘブライ人である奴隷を買うならば、彼は六年間奴隷として働かねばならないが、七年目には無償で自由の身となることができる。もし、彼が独身で来た場合は、独身で去らねばならない。もし、彼が妻帯者であった場合は、その妻も共に去ることができる。もし、主人が彼に妻を与えて、その妻が彼との間に息子あるいは娘を産んだ場合は、その妻と子供は主人に属し、彼は独身で去らねばならない。もし、その奴隷が、「わたしは主人と妻子とを愛しており、自由の身になる意志はありません」と明言する場合は、主人は彼を神のもとに連れて行く。入り口もしくは入り口の柱のところに連れて行き、彼の耳を錐で刺し通すならば、彼を生涯、奴隷とすることができる。人が自分の娘を女奴隷として売るならば、彼女は、男奴隷が去るときと同じように去ることはできない。もし、主人が彼女を一度自分のものと定めながら、気に入らなくなった場合は、彼女が買い戻されることを許さねばならない。彼は彼女を裏切ったのだから、外国人に売る権利はない。もし、彼女を自分の息子のものと定めた場合は、自分の娘と同じように扱わなければならない。もし、彼が別の女をめとった場合も、彼女から食事、衣服、夫婦の交わりを減らしてはならない。もし、彼がこの三つの事柄を実行しない場合は、彼女は金を支払わずに無償で去ることができる。 (出21:1-11新共同訳)』
奴隷制度は、古くからあるようです。聖書には、アブラハムの時代には記されています。
その前のバベルの塔あたりにも、すでに、存在していたのではないかと想像しています。
一生の中で、どうしようもない負債を背負うことは、今に始まったことではないようです。
その様な時に生命をつなぐ為の救済策にもなっていたのです。
一口に奴隷制度と言っても、様々な待遇があります。
戦争で負けた王の扱いは筆舌に尽くしがたいほど過酷でした。
また、食糧危機でエジプトに避難したヤコブの子孫(イスラエルの民)は、約430年に渡って過酷な苦役を強いられました。
その様なことの後に、冒頭の聖句の奴隷に関する規定(同胞であるユダヤ人の奴隷に対する取り扱い)が、創造主である神から宣告されたのです。
奴隷は、6年の労働で、7年目には解放されるという「めぐみの制度」が示されたのです。
一生奴隷というのが、世の中の流れでしたが、それを一新する制度でした。約430年間、いつ解放されるのかもわからないエジプトの奴隷生活に苦しんできた民にとっては、衝撃的な内容だったことでしょうね。21世紀を生きている私にもビックリな内容です。
また、独身の場合や女性の場合など、それぞれのケースによっての規定も記されています。
この時代は、女奴隷が主人の妾にされるケースも禁止されていませんでした。
また、独身男性の奴隷と女奴隷を結婚させるケースもあったようです。
制度的には、7年目で解放されるのですが、「愛の奴隷制度」が定められ、奴隷だった本人が望めば、「入り口もしくは入り口の柱のところに連れて行き、彼の耳を錐で刺し通す」事によって引き続きその家にいることができたのです。
これが、ピアスのルーツなのでしょうね。 あなたが解放される奴隷だとしたら何を選択しますか?
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません