気づいたら、即実行 ヒルティ
『真理と認めなば、いかに些細なりともすぐに行え。これが真実に至る唯一の道である。総てを知りて後にこれに従わんとする者は、決して始めることはない。 ヒルティ』
「知る」ことと「実行」する事が、人間にとって両輪のように大切なのだと教えられるフレーズです。
「知る」ことは第一歩として、重要なステップですが、そこで留まってしまうと、知識の堆積に囲まれて身動きが取りくくなってしまうかも知れません。
しかし、実行することによって、知った知識を確認することができますね。
実行すれば、直ちに理想にたどり着くわけではないので、そこに試行錯誤や葛藤が伴い、さらに、人間力が鍛えられるのです。
ヒルティは、「始める」ことの大切さを説いているように感じます。
人生のゴールは、誰にも予想できない結末が、用意されているようです。
しかし、ゴールから振り返り、正解のルートをやり直すことには、無理があります。
大抵のケースは、人生を振り返ると、曲がりくねった道だろうと想像します。
でも、それこそが、人生の醍醐味なのでしょうね。
この「醍醐」とは、「五味の第五。牛や羊の乳から精製した、最上の味のもの。仏の悟りや教えにもたとえる。(デジタル大辞泉(小学館))」と説明されています。
つまり、特上の発酵食品、おそらくチーズではないでしょうか?
それと同列に、「仏の悟りや教えにもたとえる。」とありますから、人生の中で「知り」「実行」したことを積み重ね、多くの試行錯誤や葛藤を通過した体験こそ、究極の「発酵物」なのだと、私は考えています。
それは、人間が食物を効率よく消化して、必要な栄養分を吸収し、体外に出すものをまとめて排泄するという基本が、ある程度保たれていると、健康体を維持できるのです。
心や精神、そして、身体も、「知る」「実行」によって、バランスを保つことができるのでしょうね。
何事も「気づき」から、それをエネルギーに活用していきたいですね。
カール・ヒルティ(Carl Hilty、1833年2月28日 – 1909年10月12日)は、スイスの下院議員を務め、法学者、哲学者、著名な文筆家としても知られる。日本では『幸福論』、『眠られぬ夜のために』の著者として有名。
敬虔なキリスト教徒として、神、人間、生、死、愛などの主題を用いて、現代の預言者とも評されるほどの思想書を書き残した。また、そのようなテーマに深く踏み込んでいながらも、彼の著作には、非現実的な、空想的要素は含まれないという特徴がある。「幸福」(東亜堂書房)
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