動けない状態が「悪」ではない 正常な防衛本能の表れの一面
山登りの経験が長い人から聞いた話です。
「身動きがとれない状態だと判断したら、とにかく、ムダにジタバタしないこと」
人間がコントロールできない自然にあふれた山には、楽しみと同時に多くのキケンも潜んでいます。
そのキケンに、突然、取り囲まれる事があるそうです。
その様な時に備える装備と心構えが必要になります。
落雷や落石、土砂崩れ、春先なら雪崩、そして、天候の変化などです。
また、道を間違い、遭難したり、予想外のケガということもあります。
教訓は「ムダにジタバタしないこと」ですから、身の安全を最大限確保したら、ジッとキケンが過ぎ去るのを待つのですね。
不登校などの時でも、最優先課題は、いのちを守るコトです。
動けない状態は、正常な防衛本能の表れの一面ですから、そこが、安全ならば身を守るコトができるのではないでしょうか?
人間は、パニックに陥ると、いのち惜しさに、ムダに動き回ってエネルギーを消耗してしまう事があります。
不登校の場合、身動きがとれない状態の本人と、パニック状態でなんとか引きずってでも、変化を見たいと考える周囲の組み合わせが多いですね。
それは、動けない状態が「悪」だと考えているからでしょうね。
それも含めて、本人の状態を理解していく事が大切なようです。
不登校とは、話がそれますが、非行と自殺について興味深いデータがありました。
近年は非行件数は低くなっているけれど、自殺件数が異常に増えているというものです。
それを眺めながら、「グレても生きている方が健全なのかも」と呟いていました。
その背景は、日本が黒い霧に包まれているような状況に端を発しています。
「子どもうつ: 1割~2割」「子ども幸福度: 世界ワースト2位」「不登校の要因の1位:「無気力」」というような現象に現れています。
これらを考えれば、「引きこもっても、グレても、いのちがあれば丸儲け」という発想の転換をしない限り、いのちを守る行動がとれなくなっていくのかも知れません。
何がどうあっても、生き抜ける世の中であって欲しいと願うばかりです。
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