負けるが勝ち(まけてのく人) 高杉晋作

『まけてのく人をよわしと思うなよ。知恵の力の強きゆえなり。 高杉晋作』

山口県萩の出身で、時代の転換点で生きた高杉晋作の言葉です。

その人生の最期に残した辞世の句は、「おもしろきこともなき世におもしろく」でした。彼の探究心と好奇心を感じます。興味深い事は、与えられるモノではなく、自ら探し求めるモノだと言うイメージが溢れ出ているようです。

冒頭のフレーズは、勝ち負けの流儀を諭しているように感じられます。

「いのち」をかけて勝負することと、「負け」を認めて他の道で生きていくという選択ができるのも、「知恵のチカラ」が必要だと読み取れます。

愚かな戦争は、殺し合いであり、そこには、勝者はいないのではないかと見える事もあります。

何を持って戦うのか? そして、何を持って勝負を決定するのかをお互いが共有していないと、焼け野原だけが残る結果になるのではないでしょうか?

戦争のルールは、「白旗をあげた人の命は守る」が基本です。

戦争で無くても、身の回りの争いは絶えず起こりますから、そのやりとりのルールを決めて共有しておく必要があると考えています。

これが、うまく機能しないと、同じ空間に存在するのが難しくなります。

別の言葉で言うと「利害関係の調整」という意味合いですね。

どちらか一方に有利で、どちらかには理不尽なほど圧倒的に不利であれば、良好な関係は維持するのが困難です。

でも、それでも円満な家庭があるのは、「負けるが勝ち」と言われる「負けたふり」の知恵者がいるケースでしょうね。

特に、孫育てには、財力も体力も必要だと聞きますが、それよりも、「うまく負ける対応」が、最も大切なようです。

共存していくためには、節度と柔軟な対応が必要ですね。

高杉 晋作(たかすぎ しんさく、天保10年8月20日〈1839年9月27日〉- 慶應3年4月14日〈1867年5月17日〉)は、日本の武士。幕末長州藩の尊王攘夷志士として活躍。奇兵隊など諸隊を創設し、長州藩を倒幕運動に方向付けた。
いわゆる辞世の歌について、
「おもしろきこともなき世をおもしろく」
「おもしろきこともなき世におもしろく」
の両説あるが、晋作直筆になる歌が残されていないため、正確なところは不明。なお東行庵の句碑には「に」とあり、防府天満宮の歌碑では「を」となっている。古川薫の著書では「を」が採用されている一方、一坂太郎は「に」を採用し「『を』は後年の改作であろう」としている。その根拠として高杉家に伝えられた和装本では「こともなき世に」とされており、この本は晋作直筆ではないものの晋作直筆本を写本したもとであることはほぼ確かで、原本と校合したと思われる朱筆も残っていることをあげている。
「贅御日記」

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Posted by dblacks