神の測りざお ヨハネの黙示録11:1-6

『1 それから、杖のような測り竿が私に与えられて、こう告げられた。「立って、神の神殿と祭壇と、そこで礼拝している人々を測りなさい。
2 神殿の外の庭はそのままにしておきなさい。それを測ってはいけない。それは異邦人に与えられているからだ。彼らは聖なる都を四十二か月の間、踏みにじることになる。
3 わたしがそれを許すので、わたしの二人の証人は、粗布をまとって千二百六十日間、預言する。」
4 彼らは、地を治める主の御前に立っている二本のオリーブの木、また二つの燭台である。
5 もしだれかが彼らに害を加えようとするなら、彼らの口から火が出て、敵を焼き尽くす。もしだれかが彼らに害を加えようとするなら、必ずこのように殺される。
6 この二人は、預言をしている期間、雨が降らないように天を閉じる権威を持っている。また、水を血に変える権威、さらに、思うままに何度でも、あらゆる災害で地を打つ権威を持っている。 ヨハネの黙示録11:1-6 新改訳2017』

「杖のような測り竿」は、ヨルダン川の葦を表し、スケールとして使われていました。

ヨハネは、「神の神殿と祭壇」、「そこで礼拝している人々を」測るように命じられた。

ヨハネが黙示録を記したA.D.70年には、エルサレムの第二神殿が破壊されていました。しかし、この記述を元に推測すると、大患難時代の中期には第三神殿ができているという示唆でしょう。

また、「そこで礼拝している人々を測」るというのは、その人数を数えることだと考えられます。

旧約聖書では、「測る」という意味合いについて、ゼカリヤ2:1-2では、「エルサレムを測りに行く」と記されていますが、これは、「エルサレムの霊的状態を吟味する」という解釈が成り立ちます。

エゼキエル40:1-49では、「千年王国で建てられる神殿」が測られています。これは、第三神殿とは異なります。さらに、ヨハネの黙示録21:15-17では、「新しいエルサレム」が測られています。

「測る」とは、「神の所有権を示す行為」であると同時に、「神殿も町も人々も神の吟味」を受け、背教の状態にあるかどうか「確認」されることを表しています。

一方、「神殿の外の庭はそのままにしておきなさい。それを測ってはいけない。」と記されています。そこは、「異邦人の庭」と言われ、異邦人に委ねられていると示し、測らないことによって、神が異邦人を拒否していることを表しています。

エルサレムは、異邦人(「アッシリヤ」、「バビロン」、「メド(メデア)・ペルシヤ」、「ギリシア」、「ローマ」)に蹂躙されてきた歴史があります。そして、その時には、反キリストとその勢力が蹂躙します。それは、2テサロニケ2:4、マタイ24:15-16、ダニエル9:27、ダニエル12:11に預言されています。

これらから、反キリストは、7年の中間で平和条約を破り、自分が神だと宣言し、反キリストは、自分の像(「荒らす憎むべきもの」)を神殿の中に安置します。この時、ユダヤ人たちは荒野(ペトラ)に避難し、そこで守られるのです。

「二人の証人」は、神の許可の元、大患難時代前半の3年半(1260日)活動し、「悔い改めのメッセージ」を伝えます。世界宣教をする144,000人のユダヤ人と同じ時期に活動しますが、「二人の証人」は、エルサレム限定です。粗布(あらぬの)を着ているのは、「嘆きの象徴」で、「神の裁きが近づいている」ことを伝え、「悔い改め」を勧めるのです。

燭台はイスラエルを表し、油を提供する2本のオリーブの木は、この「二人の証人」については、ゼカリヤ4章で預言されていることが、この時に成就するのです。

「二人の証人」に奇跡的な力が付与され、彼らに害を加えようとする者は殺されます。「口から火が出る。」と記されているのは、聖書的には、「火は神の怒り」を示しています。「二人の証人」は、【主】の守りの内に1260日間使命を果たすことなるのです。

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Posted by dblacks