木は腐るまで、鉄は錆びるまで 建造物の管理

国土交通省の木造住宅期待耐用年数によると「フラット35基準程度で50年~60年、劣化対策等級3で75年~90年、長期優良住宅認定であれば100年超」※1とされています。 つまり、骨組みや基礎軸組の木材が適切に保たれていて、メンテナンスが行き届いていれば、100年を超えても木造住宅は居住できるということになるのです。
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建物の耐用年数とは税法上定められた寿命(法定耐用年数)のことで、建物の耐用年数は、法令では鉄筋コンクリート造(RC)が47年、鉄筋鉄骨コンクリート造(SRC)が60年と定められています。

しかし、税法上の償却期間ですから、建物が朽ちて使えなくなるのは、もっと先のようです。ですから、100年超えでも使えている建物は多いのです。

何を理由として、その建物の寿命とするのかは、所有者の事情によって異なります。

手狭になったとか、使用用途に関する変更による解体、再建築という流れが非常に多いのではないでしょうか?

本当にモッタイナイのですが、経済的な余力があれば、現実に合わせて、より快適に変えていく方が理想的です。

しかし、メンテナンスをしていれば、木造でも、鉄骨造でも、かなり、建物の寿命を延ばせるようです。その要素は、湿度の管理であったり、水に関する処理が適正かどうかが大きいようです。

20年もすれば、新築した建物でも、水回りに綻びができてきます。給水や排水が、適正に行われていると建物の床下の健康が保てるようです。

「木は腐るまで使える 」という話です。つまり、腐るのを防ぐには、適切な湿度の管理ができていることが必須なのです。乾燥しすぎても、木には反りが出てきます。また、人が踏まなくなった床は、浮き上がってスキマができてきます。

空き家が傷みやすいのは、床が浮き上がったり、または、落ち葉が溜まって、湿気を呼び込んだり、雨樋を塞いで、普段には水がかからない所に、かかり続けることで、腐りやすくなるのです。

ですから、雨終い、水じまいは、大切なのです。

ある大工さんは、空き家のすぐそばに生えている広葉樹は、伐採してしまった方が、建物には良いと指摘しています。

空き家なら、条件が整えば、賃貸にして、誰かに床を踏んでもらい、適度な湿度を加えてもらうというのも合理的なのだそうです。

一方、鉄骨やコンクリートは、その管理にコストがかかり、躊躇してしまいそうですが、メンテナンスを最低限でもしていると、寿命は延ばせるようです。埋め込まれた配管は、更新が難しいですが、必要に応じて更新が必要なモノもあります。

「鉄は錆びるまで」と言われます。サビに蝕ばれないうちに、防錆塗装などをしていくメンテナンスが必要です。もう少し、もう少しと先送りにすれば、構造物としての強度が保てなくなりますから、タイミングを失わないように、留意したいですね。

住み慣れた環境を維持するためにも、不要なモノがあれば断捨離して、床を踏んで家中歩き回れるようにしておきたいと考えています。

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Posted by dblacks