人間の意識の中身 ヴィクトル・ユーゴー
『人間の意識とは、もろもろの妄想・欲望・意図が混然と雑居しているところであり、夢想のるつぼであり、恥ずべき思考の巣窟なのである。ヴィクトル・ユーゴー『レ・ミゼラブル』(岩波書店)』
何とも、自分の心を覗かれているようなフレーズです。
レ・ミゼラブルは、原作も含めて、ミュージカルとしても、人気があります。
一片のパンを盗むところからはじまる主人公の転落人生から、無償の愛に触れて改心し、更生していくというストーリーです。
その中で、語られるのが冒頭のフレーズです。
「妄想・欲望・意図が混然と雑居」しているのが、人間の心の中にあり、それは、「夢想のるつぼ」であると言うことです。
さらに、それが「恥ずべき思考の巣窟」と結ばれています。
いとも簡単に、作者は、「人を追い詰めるようなフレーズ」を書いたモノです。
人間には誰でも、光と影の要素があります。
外見をよく見せようと取り繕うのは、内面にこのような要素があるという自覚によるのですね。
ただし、人間が何かの意欲を持つ動機は、妄想や欲望から発展するのも事実ですから、それも、理解しておく必要があると考えています。
影の要素が持つパワーなのでしょうね。
しかし、利己的に、どこまでも自分勝手に行動すると、何らかの制裁を受けることになります。
そのような、改心の過程である「レ・ミゼラブル」を、何度も見に出かけるのですね。
自分の人生をミュージカル重ね合わせているのでしょうか?
人間は、「今ココ」から、いつでも再スタートができます。
自分が気づいた時、思い立ったとき、それが、一番若いし、そこが「今ココ」と言うことです。
今から、今までとは違う何かにも、チャレンジできますね。
『レ・ミゼラブル』(フランス語: Les Misérables)は、フランスの歴史小説。ヴィクトル・ユーゴーによって1862年に出版された。日本では1902年に黒岩涙香によって『噫無情』(ああむじょう)として『萬朝報』に連載された。
概要
1斤のパンを盗んで、窃盗と脱獄未遂の罪によって理不尽にも19年間の監獄生活を送ることになったジャン・ヴァルジャンが、ミリエル司教の無償の愛にふれたことをきっかけに改心して、「正しい人」になるために生涯をささげようとする物語である。不幸のどん底で亡くなったファンティーヌから遺児のコゼットを託されたことから、コゼットを実の娘のように大切に守り育てていくが、結果としてこれがジャン・ヴァルジャンに親としての愛と幸福をもたらすことになった。
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