逮捕される使徒たち 使徒の働き5:17-24
『5:17 そこで、大祭司とその仲間たち、すなわちサドカイ派の者たちはみな、ねたみに燃えて立ち上がり、
5:18 使徒たちに手をかけて捕らえ、彼らを公の留置場に入れた。
5:19 ところが、夜、主の使いが牢の戸を開け、彼らを連れ出し、
5:20 「行って宮の中に立ち、人々にこのいのちのことばをすべて語りなさい」と言った。
5:21 彼らはこれを聞くと、夜明けごろ宮に入って教え始めた。一方、大祭司とその仲間たちは集まって、最高法院、すなわちイスラエルの子らの全長老会を召集し、使徒たちを引き出して来させるために、人を牢獄に遣わした。
5:22 ところが、下役たちが行ってみると、牢の中に彼らはいなかった。それで引き返して、こう報告した。
5:23 「牢獄は完全に鍵がかかっていて、番人たちが戸口に立っていました。しかし、開けてみると、中にはだれもいませんでした。」
5:24 宮の守衛長や祭司長たちは、このことばを聞くと、いったいどうなることかと、使徒たちのことで当惑した。 使徒の働き5:17-24新改訳2017』
多くの民衆の注目が集まっていた使徒達が逮捕されます。
その動機は、「サドカイ派の者たちはみな、ねたみに燃えて」というものです。
サドカイ派は、政治的な中心にいて、「使徒達が宣伝しているナザレ派の教えに、民衆がついて行くのを恐れていた」というのが本筋なのです。
さらに、サドカイ派の教理とは、相容れない部分もありました。
その内容は、サドカイ派は、「肉体の復活を信じていないこと」でした。しかし、ナザレ派の使徒達は、「肉体の復活」を宣教していたのです。
それは、サドカイ派が広めようとしていた内容よりも、民衆には遙かに魅力的だったのです。
また、その立場を脅かされるという意味においては、大祭司たちも同じ危惧を抱いていたのです。
ただ、ナザレのイエスが復活した後のエルサレムでは、いくつの上でも、その事実を否定するのは困難で、使徒達を逮捕して、政治的な圧力をかけるしか、思いつかなかったのでしょう。
「公の留置場(神殿内留置場)」に使徒たち12人が、裁判まで一時拘留されることになったのです。
この後は、舞台脚本としても、スゴい展開です。
全宇宙に満ちる創造主である神【主】は、信仰者がどこにいても、共に居て下さるのです。
使徒たちは、留置場の中でも、不安よりも、使命感が勝っていたことでしょう。
そこに、「主の使いが牢の戸を開け、彼らを連れ出し」と続くのです。さらに、「行って宮の中に立ち、人々にこのいのちのことばをすべて語りなさい」と命じます。
使徒たちは、また宮の中で、教えはじめたのです。
そのようなことを全く知らないサドカイ派は、パリサイ派も召集し、裁判の準備を整えました。
そして、使徒たちを引き出すために、留置場に下役を向かわせたのですが、「牢獄は完全に鍵がかかっていて、番人たちが戸口に立っていました。しかし、開けてみると、中にはだれもいませんでした。」という報告を聞きました。
彼らは、誰が使徒たちを留置場から連れ出したかを悟ったようです。大変な状況になりました。
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