トピックス(3)
◆人間はどのように完成するのか?
ニコデモの疑問(ヨハネ3:1~21)
パリサイ派の神学では、六つの生まれ変わりがあると考えられています。
一番目は、異邦人がユダヤ教に改宗した時、その異邦人は生まれ変わったと宣言する。
二番目に王として戴冠式を迎える時に、その王は生まれ変わったと宣言される。しかし、この二つはニコデモの生涯には適用されません。
ここからの四つがニコデモに適用されますが、すでに体験済みでした。
三番目がユダヤ人の成人式(バルミツバー)の儀式。
四番目は、結婚した時。
五番目は、ラビとしての任職を受けること。
六番目ユダヤ教の神学校の校長に任命された時。
ユダヤ教では六つの生まれ変わりの方法があり、ニコデモは、自身の適用される四つを通過したので、それ以外に、もう生まれ変わる方法がないと考えて、『人は、老いていながら、どうやって生まれることができますか。(3:4)』と質問をしたのです。
パリサイ派のラビであるニコデモが、ナザレのイエスに教えを請う質問をしているのです。この背景を知るためには、ヘブル的解釈が必要なのです。
イエスがニコデモに教えている手法はユダヤ的な方法で、『知っているものからスタートして知らない教えに導いていく』という道筋なのです。
ニコデモが知っていることは、『新しく生まれる』という言葉で、知らないことは「生まれ変わる」という言葉に霊的意味合いがあって、ユダヤ教の中には、その意味が全くないので、ニコデモはわからなかったのです。
ですから、5節でイエスが『人は、水と御霊によって生まれなければ、神の国に入ることはできません。』と言われたのです。つまり、ユダヤ人として生まれただけでは神の国に入る資格はないのだと教えたのです。神の国に入る資格は水から生まれ(肉体の誕生)、それから霊から御霊によって生まれる(霊的誕生)の二つが必要なのです。
一つ目のステップは創造主である神【主】がなされることで、二つ目のステップは人間の応答です。【主】が人類の罪の贖いのために御子を送られその御子を犠牲にしてくださった。でも、メシアがすべての人のために死んだという事実だけでは誰も救われません。二つ目は、人間の側の応答が必要です。それは、神が御子を通して罪のための贖いを成してくださったということを理解して、それを信仰で受け入れることです。
『3:16 神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。ヨハネ3:16新改訳2017』
ステップ1『神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。』
ステップ2『御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つ』
ニコデモほどの人でも、イエスが神の贖いの仲介者であり、そのイエスを信じるということが起こらなければ神の国に入ることができないのです。ニコデモは、約三年の葛藤を経て、ヨハネ19章で、メシアであるイエス・キリストが死んだ後、埋葬するための手伝いをするという、公に信仰者として姿を表しています。その後のニコデモは物質的には貧しく死んだかも知れませんが、彼は霊的には豊かになって死に、確実に神の国において素晴らしい地位を与えられる人になったのです。
※詳しくは「ロゴスとラビ(フルクテンバウム博士、通訳中川健一師)」を参照してください。
ユーフラテス川流域の地図
これを挟んだ何かがハルマゲドンの戦いの要因
(3kaku-K白地図にプロットしています。深謝!!)

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