聖書ダイジェスト版(6)

ハルマゲドンの戦いについて、フルクテンバウム説では、第六の鉢の裁きから第七の鉢の裁きにかけて八段階で起きると考えられています。『ハルマゲドン』という地名が一人歩きしています。でも、聖書的には、地理的条件から、集結する場所がハルマゲドン(メギドの丘=イズレエル平原)付近であり、そこで戦うのではないのです。


第一段階 … 反キリストが世界中から同盟軍をイズレエルの谷(ハル=メギド)の集結させる
第二段階 … 大バビロンが滅亡する(【主】の聖徒たちによって 黙18章)
第三段階 … エルサレム陥落
第四段階 … ボツラに押し寄せる反キリスト勢
第五段階 … イスラエルの国家的新生(「イスラエルによる国家的罪の告白」、「イスラエルの懇願」)
第六段階 … メシア再臨(ボツラに再臨される)
第七段階 … ボツラから、ヨシャパテの谷に至る戦い
第八段階 … 勝利の後、オリーブ山に立つ
 ハルマゲドン戦争は、その最終局面で、イスラエルに他国の軍隊が攻め入ります。その背後には、世界統一政府などの三位一体に見せかけた統治機構(獣と偽預言者などの偽の三位一体)が暗躍します。

 大患難時代七年、最後の三日間に、イスラエルの国家的悔い改めが起きて、メシアに救いを求め、メシアであるイエス・キリストが再臨されるのです。


 そして、悪魔(サタン)が幽閉され、悪霊は活動停止になり、獣と偽預言者は火の池に投げ込まれます。


 ここからが、千年王国(メシア的王国)のはじまりです。アブラハムに約束された内容で、まだ成就していない事項が現実になります。『栄光の王』として、イエス・キリストがダビデの王座につき、平和な時代を統治されるのです。1948年に再建国されたイスラエル共和国は、アブラハムに約束された領土を領有できていません。それには、創造主である神【主】の介入が不可欠なのです。本当の平和的な解決は、メシア的王国で成就されるでしょう。

『6 狼は子羊とともに宿り、豹は子やぎとともに伏し、子牛、若獅子、肥えた家畜がともにいて、小さな子どもがこれを追って行く。7 雌牛と熊は草をはみ、その子たちはともに伏し、獅子も牛のように藁を食う。8 乳飲み子はコブラの穴の上で戯れ、乳離れした子は、まむしの巣に手を伸ばす。9 わたしの聖なる山のどこにおいても、これらは害を加えず、滅ぼさない。【主】を知ることが、海をおおう水のように地に満ちるからである。(イザヤ11:6~9新改訳2017)』

 このイザヤ書の預言は、千年王国(メシア的王国)の光景を示しています。今の地球環境から、植物の園エデンに近くなると言うことでしょうか? そこには、国家的悔い改めをしたイスラエルと、肉体のまま大患難時代を生き抜いた信仰者たち、そして、新約時代の聖徒たちが栄光の体で合流します。
 しかし、千年もやがて終わりが来ます。


 その時に、悪魔(サタン)が解き放され、その感化を受けて、大患難時代の前にあったエゼキエル戦争のように【主】に反逆する人々がイスラエルに侵攻し、地上での最終戦争が起きます。その理由は、そこにいる肉体を持つ人々から子孫が増えますが、その中には、「信仰を持たず、新生をしない人たちも出てくる」ので、【主】がその信仰を試されるのです。肉体には「罪の性質」が付き纏っています。悪魔(サタン)が幽閉されているか否かで、これだけの差があるのです。

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