ヨハネの黙示録スタディノートブック ヨハネの黙示録各章の見出し

ヨハネの黙示録スタディーノートブック

 ヨハネの黙示録を大まかに分割すると1章『見たこと』、2~3章『今あること』、4章~22章『この後、起ころうとしていること』になります。時系列に並べると、6~9章と同時期に17章が入り、15~16章と同時期に18章となります。その理由は、17章は大患難時代の前半における世界統一政府(宗教的バビロン)について記されているからです。18章が、大患難時代の後半における世界統一政府(政治的・経済的バビロン)について記されています。視点を変えて再記述されているのです。使徒のヨハネが見せられたのは、バビロンについてまとめて見せられたのでしょう。

 聖書を読む上で、難しく感じるのは、何が起きるのか分からないおぼろげな表現が多く、時系列になっていない箇所が、あちらこちらにあるからです。また、連続ドラマであれば、ここからは次回というように区切りができますが、時代の進行はアナログ方式で、連続に展開されています。さらに、今日の聖書は、章と節の区切りを後から割り振ったために、どこで区切るのがベストなのかは、結論が出ていない要素でもあります。

 このスタディーノートにまとめているのは、『未来的アプローチ』の視点です。聖書の解釈にはさまざまな視点があります。どの視点を採用するかは、それぞれに与えられた課題です。

 ヨハネの黙示録は、A.D.90~96年あたりに使徒のヨハネが記述したとされています。宣教による迫害で、パトモス島に流刑されていました(1:9)。ローマ時代のアジヤ州にある七つの教会への手紙を書くように(1:4)示されたのです。それは、第二世代の信仰者たちに、ローマ帝国の迫害が迫っている時代でした。殉教者が出ても忍耐をもって耐え忍ぶように、終わりの日に神【主】は必ず勝利する(2:13)ことを伝えるためでした。

 ヨハネの黙示録の中心部分は、『この後に起こること(4~22章)』で、預言的内容です。
 1~3章はペンテコステから空中携挙まで、4~19章までは大患難時代の7年間、20章は千年王国の千年間、21~22章は永遠の時代について無限の期間が記されていることも内容の理解する上で役立つことでしょう。

◆ヨハネの黙示録各章の見出し
1章 序文、あいさつ、天上のキリスト
2章 七つの教会への手紙 エペソ、スミルナ、プルガモン、ティアテラ
3章 七つの教会への手紙 サルディス、フィラデルフィア、ラオデキア
4章 七つの封印を解く前の天の情景
5章 七つの封印の巻物と屠られた姿で立つ子羊
◆大患難時代の前半
6章 封印の裁き 第一から第六
7章 四人の御使い、十四万四千人のユダヤ人、白い衣を着た大群衆
8章 封印の裁き 第七、ラッパの裁き 第一から第四
9章 ラッパの裁き 第五から第六
◆大患難時代について挿入箇所(トピックス)※ラッパの裁き第七以外は情景の描写と説明
10章 小さな巻物、世の終わりの宣言
11章 二人の証人、ラッパの裁き 第七(大患難時代の後半はじまる)
12章 女と竜(イスラエル(ユダヤ)と悪魔(サタン)の経緯について)
13章 海からの獣と別の獣、獣の刻印(666)
14章 七つの天からの宣言、シオン山上の十四万四千人、永遠の福音、バビロン崩壊、
    獣を拝む者たち、聖徒たち、刈り取り、神【主】の激しい怒り
◆大患難時代の後半
15章 鉢の裁きの前に、七つの災害を携えた御使い、モーセの歌、子羊の歌、
    開かれた天の幕屋の至聖所
16章 七つの鉢の裁き 第一から第七、ハルマゲドンの戦い
◆世界統一政府(バビロンについて)
17章 大患難時代の前半における世界統一政府 大淫婦 世界統一宗教宗教的バビロン
    (時系列では6章~9章の時期)
18章 大患難時代の後半における世界統一政府 反キリストが王となる
    政治的・経済的バビロン(時系列では15章~16章の時期)
◆再臨以降について
19章 子羊の婚姻・婚宴、キリスト再臨、白馬の騎手
20章 悪魔(サタン)の縛り、千年王国、悪魔(サタン)解放と反乱、大きな白い御座の裁き
21章 新天新地、新しいエルサレム
22章 再臨の希望、ヨハネの礼拝、この書の預言を宣告せよとの命令、報いの確実性、
   永遠のキリスト、御霊と花嫁による招き、最後の警告、祝祷

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