情熱に振り回されないために ラ・ロシュフコー
『情熱はしばしば最高の利口者を愚か者に変え、またしばしば最低の馬鹿を利口者にする。 ラ・ロシュフコー』
情熱的なモノが多くの人を動かすという傾向があります。
でも、情熱だけで動いても上手くいかないことが多いのが世の中です。
しかし、情熱を出し惜しみしていると、上手くいくモノもダメになります。
どうやら、この情熱がカギのようです。
このフレーズは、対照的に記されています。
利口な者が愚か者に、バカを利口にと言う対比です。
先に、一言書いておくと、これは、人生の過程での状態であって、結果は下駄を履くまで分からないと言うことです。
つまり、利口者が愚か者に見える行動に出て、その結果がよくなるということもあるのですね。
しかし、その逆が多いのも世の中です。
それは、利口者が情熱に絆されて、愚か者の行動をとり破綻に至るというケースです。
あんな堅実に見える人が、こんなことで破綻するとは? と周囲の人は驚愕することもあります。
ある経営者は、カジノに引き込まれてハマり、引退に追い込まれるという道を通っています。でも、それをネタに次のステージを準備しているようですから、さすがですね。その方は、事業は非常に真面目に取り組み、業績を伸ばしていたようです。カジノがその人の依存症を引き出して、経営者人生に水を差したと言うのです。
一方、引きこもっていた人が、きっかけとサポートを背景に情熱を持って取り組んでみたところ、ある程度の社会的成功を得たという事例も溢れています。
あくまでも、誰が、利口とか愚かを判断するのかという視点もありますが、変化という軸で考えれば、大きいモノがあるのです。
情熱だけが空回りしている人もいますから、モッタイナイと感じるコトはあります。
モノゴトは、土台の上で、運んでいくという原則があります。
それを踏まえた上で、そこに、情熱と努力を惜しみなく注いでいくことで、一段一段、大人の階段を上っていくことができるのですね。
ただし、情熱だけでは、何かが足りないのです。
それを支える体力も筋力もバランスが必要なのですね。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません