自分が自分を傷つけるメカニズム ルース・ベネディクト

『本来、人は自分が侮辱されたと考えない限りは侮辱されようがない。また、人を汚すのは、「本人の内部からにじみ出てくるもの」であって、その人に対する悪口や嫌がらせではない。 ルース・ベネディクト【菊と刀(光文社)】』

人に傷つけられたという訴えを耳にすることが多い世の中です。

確かに、中傷誹謗が多い世の中ですが、そのすべてが、自分に向かっている刃だとは限りません。

何かに傷つき、落ち込むと、四面楚歌の心境になることもあります。

このフレーズは、逆転の発想を提示しているように感じます。

他人から攻撃を受けて、中傷誹謗をされたとしても、それが、自分に対する侮辱だと感じない限りは、侮辱されようがないとの指摘です。

侮辱されるメカニズムは、侮辱されたと感じる人の内側から、滲み出てくる何かの反応によって、有効化されるようだ。

つまり、世の中には、悪口や嫌がらせはあるが、それをどのように受け止めるかによって変わるということでしょう。

「自分を傷つけるのは、誰でもなく、自分自身だよ」という指摘をする人もあります。

それは、それで、一つの理屈なのでしょうね。

絡みついてくる輩もいるのは確かです。

また、クレームに耳を傾ける姿勢も大切です。

でも、大切な要素をくみ取る以外に、いつもいつも落ち込んでいる訳にはいきませんよね。

時には、傷口に塩を塗り込まれるような気持ちになることもありますが、それは、自分の内面からの作用であるという考え方を加えることによって、必要以上にダメージを受けない回避策を整えておきたいと考えています。

大切な指摘に気づくこと、それを整理して今後に生かすこと、さらに、自分の心を守ることも大切にしていきたいですね。

ルース・ベネディクト(Ruth Benedict、1887年6月5日 – 1948年9月17日)は、アメリカ合衆国の文化人類学者。ニューヨーク生まれ。「レイシズム」の語を世に広めたことや、日本文化を記述した『菊と刀』を著したことによって知られる。

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Posted by dblacks