人生は一箱のマッチ箱 芥川龍之介

『人生は一箱のマッチに似てゐる。重大に扱ふのはばかばかしい。重大に扱はなければ危険である。 芥川龍之介「侏儒の言葉・西方の人」(新潮社)』

「火の用心、マッチ一本火事の元」などと、火災予防の呼びかけがありました。

今の時代は、マッチをさがす方が大変かも知れません。

今は、ライター全盛で、ストーブなども、電池式のライターが装備されています。

芥川龍之介が遺したこのフレーズは、意味深です。

そのマッチ箱に、何本のマッチが入っているのでしょう。

また、それは、どの様な局面で、消費されていくのでしょう?

さらに、「火気厳禁」ですから、それを保護する為には、どのような用心が必要なのでしょうね?

それは、人生のおけるチャンスの数なのかも知れません。

そのチャンスを自分で生かすタイミングを決めるのは自分です。

それさえ、自分自身で過小評価してしまえば、どれ程の結果に繋がるでしょうか?

消極的に、全部残しておいても、湿気ってしまったり、あるいは、全部燃えてしまったりする懸念もあるのです。

それを生かすためには、ここがチャンスだというタイミングを感じるセンサーと、ここぞと言うときに発揮できる積極性を磨いておく必要がありますね。

一番大切なのは、「自分の人生だ」という意識ではないでしょうか?

人生、風まかせでは、気が付けば、遠くまで漂流しているという可能性もあります。

自分のマッチをどのように、生かしていくのか? それが、それぞれの宿題なのですね。

『侏儒の言葉』(しゅじゅのことば)は、芥川龍之介の随筆・警句集。大正12年(1923年)から、芥川自殺の年である昭和2年(1927年)にかけて書かれた。また、文藝春秋社の雑誌に、1923年1月号から1925年11月号にかけて連載された。なお、1939年(昭和14年)に軍人を侮辱しているという理由で次版改訂の処分を受けている。
題名の「侏儒」とは体の小さい人、また知識のない人の蔑称[1]。また俳優の異称でもある。

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Posted by dblacks