想像力とは? 星新一
『想像力とは、知識と体験と常識を積み重ね、冷めきった頭で処理するところに発生する。 星新一「人民は弱し官吏は強し』(新潮社)』
想像力というとエネルギッシュなイメージを持ちますが、このフレーズによると、冷静さが求められているのですね。
20世紀から21世紀にかけて、生活スタイルが変わりました。
住宅事情は、格段に良くなりました。
核家族化も進み、数世代の同居家庭も減少しました。
その変化が産み出したのが、「想像力の欠如」なのかも知れませんね。
住環境が変化し、身の置き所が変わると、誰かに気を遣うことも、遣われることも減るからでしょうか?
「知識・経験・常識」と記されていますが、これが、ガラリと変わったのでしょうね。
そもそも、「世界の常識」という言葉は、一人歩きしていて、そんなものは存在しません。
それは、千差万別です。文化的背景で、求められることが違うと言うのは、洋の東西を問わず、そして、時代を問わずではないでしょうか?
知識もある程度は、必要ですが、それが邪魔をするケースもあります。それは、正解を求める方向に行きたがるからかも知れません。無いよりはあった方が良いのですが、その取扱には要注意と言うことです。
経験に関しては、非常に重要な要素です。体験も含めて、様々な人、状況をインプットしていると、それに対応するための想像力に繋がります。
職人の世界は縮小傾向だと言われます。それは、育て方に課題があったからかも知れません。
「技術は見て盗め」と言われる世界ですから、それをベースに自分自身で、試行錯誤をしていく必要があるからです。非常に、想像力や忍耐力が求められる業界だと思います。
そのように、自分のセンサーでかき集めた内容を「冷めきった頭で処理する」と記されています。
これは、非常に根気が必要なステップだと考えます。
でも、金を精錬するように、想像力を磨くと、今までとは、違う人生の扉が開く事でしょうね。
星 新一(ほし しんいち、本名:星 親一、1926年〈大正15年〉9月6日 – 1997年〈平成9年〉12月30日)は、日本の小説家、SF作家。
父は星薬科大学の創立者で星製薬の創業者・星一。森鷗外は母方の大伯父にあたる。本名の親一は父・一のモットー「親切第一」の略である(弟の名前の協一は「協力第一」の略)。父の死後、短期間星製薬の社長を務めたことがあり、日本の有名作家としては辻井喬こと堤清二と並んで稀有な東証一部上場企業(当時)の社長経験者である[注釈 2]。
膨大な作品量でありながら、どの作品も質の高さを兼ね備えていたところから「ショートショート(掌編小説)の神様」と呼ばれているが、『明治・父・アメリカ』、父親や父の恩人花井卓蔵らを書いた伝記小説『人民は弱し 官吏は強し』などのノンフィクション作品もある。
また、小松左京・筒井康隆と合わせて「SF御三家」と呼ばれる[3]。
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