成功と不成功が引き出すモノ ヒルティ
『成功はすべての人間の悪い性質を誘い出し、不成功は善い性質を育てる。ヒルティ『幸福論』(岩波書店)』
成功はポジティブで不成功はネガティブという刷り込みがなされている世の中です。
でも、現実的には、逆な一面があるという指摘が、このフレーズです。
成功は、中継地点でしかなく、ゴールではありません。
不成功は、言い換えると、挫折であったり、失敗だったりではないでしょうか?
世の中には、成功と幸せとをキープしていると言う人は、意外に少数派のように感じます。
社会的に成功はしたけれど、あまり、幸福感はないという人もいますね。
成功しても、その後は、挫折の連続で、かえってマイナスになってしまったケースもあります。
どの様な状況でも、生かされている限り、よりよい方向への歩みを進める必要があります。
成功すると傲慢に振る舞う懸念はあります。
これが、「悪い性質を誘いだし」という要素の一つですね。
散財したり、不適切な振る舞いに走ったり、社会的にも、逸脱した行動に走ってしまうことがあります。
その反面、「不成功は善い性質を育てる。」とあります。
これは、挫折体験をポジティブに捉えることからはじまるチャレンジに繋げられるのですね。
逆風の時に、人間は身を低くし、足を踏んばり、歯を食いしばって努力をするのですね。
これができる人と、自暴自棄になって、身を持ち崩す人とに分かれますね。
現状維持でも良いのですが、現状を維持するためにもあらゆる努力は大切ですからね。
そもそも、成功し続ける人生は相当、「稀(まれ)」です
成功と失敗を二元的に分けることに無理があるのかも知れません。
自分が思い描く成功イメージに向かって歩むのが人生という考え方もあります。
その中に、うまくいったということも、上手くいかなかったということも出てきます。
中継地点での途中経過に一喜一憂することなく、コツコツとゴールを目指して歩みたいですね。
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