気高い人 ゲーテ
『あらゆる階級を通じて、目立って気高い人は誰か。どんな長所を持っていても、つねに心の平衡を失わない人だ。 ゲーテ』
冷静を装うよりも上の存在ですね。
気高い人は、常に冷静な人なのでしょう。
心の乱れは、身体的にも乱れを連鎖します。
軍隊などでは、声が大きい、上昇志向が強い人が昇進していくケースもあると聞きます。
でも、いざ戦いになると、後ろからタマ(銃弾)が飛んでくることもあったと聞いています。
それは、部下を踏み台にして、上り詰めていった結果なのかも知れませんね。
一つの寂しい結末です。
でも、このフレーズのように、誰が見ても「心の平衡を失わない人」がいるようです。
軍人でなくても、組織の上にいて欲しい存在ですね。
威張ることなく、奢(おご)ることなく、穏やかな存在をイメージします。
その存在感は、その周囲の人を落ち着かせるでしょう。
それは、精神安定剤のように、大切な存在なのですね。
聖書の箴言に、「怒りを遅くする者は勇士にまさり、自分の霊を治める者は町を攻め取る者に勝る。(16:32)」と記されています。
人生は、自分自身との戦いでもあります。
喜怒哀楽に振り回さずに、アンガーマネージメントができる人がよいのですね。
「自分の霊を治める」のは、「町を攻め取る」よりも難しいと記されています。
セルフコントロールを、心だけにとどまらず、自分の霊にまで及ばせることが大切なのですね。
人生、行きつ戻りつ、この領域に達することができる人は幸せですね。
晩年のゲーテ
1806年、イエナ・アウエルシュタットの戦いに勝利したナポレオン軍がヴァイマルに侵攻した。この際酔っ払ったフランス兵がゲーテ宅に侵入して狼藉を働いたが、未だ内縁の妻であったクリスティアーネが駐屯していた兵士と力を合わせてゲーテを救った。ゲーテはその献身的な働きに心を打たれ、また自身の命の不確かさをも感じ、20年もの間籍を入れずにいたクリスティアーネと正式に結婚することに決めた。カール・アウグスト公が結婚の保証人となり、式は2人だけで厳かに行なわれた。
また1808年にナポレオンの号令によってヨーロッパ諸侯がエアフルトに集められると、アウグスト公に連れ立ってゲーテもこの地に向かい、ナポレオンと歴史的対面を果たしている。『若きウェルテルの悩み』の愛読者であったナポレオンはゲーテを見るなり「ここに人有り!(Voila un homme!)」と叫び感動を表した。
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