海上輸送の危機 運河の閉鎖懸念
中米のパナマ運河が、水量減少で大型船が通行不可能になっているというニュースを聞きました。
そこが通れないと、海上輸送は、大西洋まわりになります。
ブラジルから日本へ輸入したい場合は、日数がさらに伸びます。
しかも、今度は、地中海から紅海にぬけるスエズ運河も封鎖される可能性があると聞きます。
ここは、以前、大型コンテナ船が、封鎖した歴史があるところです。
スエズ運河が封鎖されると、南アフリカの喜望峰をまわるルートに変更されます。
そうなると、約10日間余計に、船を走らせる事が必要になります。
原油の輸送での要は、ホルムズ海峡で、そこも、海賊のメッカになっているようです。
何かの政情不安要因があるのでしょう。
今まで、当たり前のように考えていたルートが、閉ざされていく傾向を感じます。
人間は、デフレで値下げされたぬるま湯に浸からせられながら、いつしか「茹でがエル」のようになってしまったのかも知れません。
少しの値上げに、音を上げる世の中の傾向を感じます。
私も、値上げはしないで欲しいです。
ただ、海上輸送のルート変更は、値上げをしなければならないという理由には十分すぎる説得力があります。
原油をサウジアラビアから日本へ輸送する場合、移動だけで約20日間、積み下ろしまで含めると40から45日間かかると言われています。
ブラジルから日本へは、海上の移動だけで、30から40日かかります。それは、積み荷によっても異なるようです。
少ない量ならば、航空便などを活用すれば、早くなりますが、その分コストも余計にかさみます。
大量輸送の手段としては、海上輸送が一番、安価なのですね。
海賊と軍隊と商社が、三つ巴で絡んでいるのが、今の海上輸送のように見える一面を私は感じています。
そこには、大衆が知らない何かが潜んでいるのかも知れませんね。
貿易の荷物が、できるだけ早く、そして、無事に届くように願っている人の姿を見ると、様々なリスクにさらされている業界なのだという認識をさせられます。
私たちの日常は、そのような業界に支えられているのですね。
参考サイト
大型船の航路と速度を見てみよう
https://www.mol-service.com/ja/blog/vessel-speed-and-sailing-days
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