羊と狼の共生関係 ポール・ヴァレリー
『狼は草に依存する仔羊に依存している。草は狼によって守られている。肉食動物は草木を保護するが、草木は間接的に肉食を養っている。ポール・ヴァレリー『ヴァレリー全集12』(筑摩書房)』
このフレーズは、「狼と羊と草木」の関係を多方面から観察して描写しています。
聖書の中に、預言されていることも含めて興味が湧いたので、これを取り上げることにしました。
それは、千年王国についてです。
今からそう遠くない時代に、この地上は大患難時代になり、その7年が終わると、千年王国がはじまるとヨハネの黙示録20章に記されています。
その時代には、今の時代の肉食動物も草食動物になると預言されています。
それは、次の箇所に記されています。
『65:25 狼と子羊はともに草をはみ、獅子は牛のように藁を食べ、蛇はちりを食べ物とし、わたしの聖なる山のどこにおいても、これらは害を加えず、滅ぼすこともない。──【主】は言われる。」イザヤ65:25新改訳2017』
創造主である神【主】は、その様な変化も織り込んでいるのですね。
冒頭のフレーズは、狼は仔羊を糧にしているので、その数が増えすぎずに草を守る結果に繋がっていると説明しています。
また、仔羊は、草によって養われ、それは、やがて狼などの栄養源となると言う自然の流れを示しています。
この光景は、千年王国で一変します。
「狼と子羊はともに草をはみ」とあるようにです。
自然環境でのいのちのやり取りは、現代人には、直視できないものがあります。
でも、それは、誰かが代わりに行って、パックに収められているので、罪悪感が薄まっているのかも知れませんね。
日本でも、昭和の時代には、肉屋さんや魚屋さんの店先で動物を解体しているような光景は、現代人からすれば衝撃的なのでしょうね。
自然界には食物連鎖という輪が存在します。
でも、根絶やしになることがないように設定されているはずです。
しかしながら、人間の乱獲により、絶滅危惧されている種もあります。
これは、いのちを繋いでいく食物連鎖という輪ではないので、バランスを欠いているのでしょうね。
人間として、環境に過度の負荷をかけていないかを考えてみたいと思わされるフレーズでした。
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