一杯のコーヒーから
「茶道」というものが、千利休から現代に伝わっています。
「コーヒー道」というものも、極めている方もお見えになりますね。
焙煎やネルドリップの名人、森光宗男さんと大坊勝次さんの対談録『珈琲屋』には、不思議な言葉が溢れています。
感覚の差に、一瞬「えっ?」と感じるが、コーヒーに想いを寄せれば、なるほどとも感じる。
森光「一杯のコーヒーから店のあらゆる寸法を割り出す」「椅子にもこれしかない寸法がある」
大坊「コーヒーを楽しむ」ことで道具から設えまで決まる。
森光「判断の根拠は後でしかわからない」
大坊「あきらかにしないからこそ、誰もが生きていられることがある」
コーヒーにハマると言えば、ブラジルに移住してまで、日本人のために安心安全な美味しいコーヒーをつくりに行った人がいます。
鈴木功さんは、パライーゾ農園を開墾して、有機JASコーヒーを作り続けています。
いくつもの大きな山を一歩一歩越えながら、一日に一万回「ありがとう」をささやき続けているそうです。
農園では、自給自足の生活をしながら、時には毒蛇にも噛まれることもあり、命懸けで究極のコーヒーづくりに励んでいらっしゃいます。
コーヒーは、飲むとホッとするだけでは無く、人が惹かれるような、魅力に満ちた不思議なものなのかも知れませんね。
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