不満足な人間を生きる
『満足した豚であるよりも不満足な人間の方がよく、満足した愚か者よりも不満足なソクラテスの方がよい。(J・S・ミル【世界の名著49 ベンサム・J・Sミル】)』
『足るを知る』のが成熟した大人だと言われます。
確かに、闇雲にあれも欲しいこれも欲しいと、物欲に振り回される人生はヘトヘトに疲弊しそうですね。
豚と人間とソクラテスの対比が非常にユニークに感じます。
このフレーズから感じる私のイメージです。
不満足は、まだ発展の余地があるという意味のように感じます。
豚の満足は満腹で、人間は満腹だけでなく、他の発展性(思考など)にも目を向けている点が浮かび上がっているように感じます。
不満足というワードは、必ずしもポジティブに響きませんが、満足はしていないという状態を的確に表現しているようですね。
私なりに解釈すると、現状に満足するだけではなく、現状を踏まえて発展の余地を探り続けるというイメージです。
「愚か者」という表現も辛辣ですが、ソクラテスのように常に発展性を求めたという姿勢と比較すると、可能性があるのにその権利を行使しないという事に関して「愚か」という評価なのかも知れませんね。
「不満足」な人間は、可能性に満ちていると言うことになりますね。
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