自分を作り上げる大切さ 宮本武蔵
『あれになろう、これになろうと焦るより、富士のように、黙って、自分を動かないものに作り上げろ。世間に媚びずに世間から仰がれるようになれば、自然と自分の値うちは世の人がきめてくれる。 宮本武蔵』
不動の自分を作り上げるというのは、人生の集大成を意識する人が発すると説得力が増すのかも知れませんね。
宮本武蔵の巌流島の戦いのストーリーをなぞってみると、彼には、彼の型があり、彼にしかできない戦術で挑んだというイメージを私は持っています。
恐らく、宮本武蔵はこれを実践していたのですね。
人間は、目の前の課題をクリアするために、カンニングをしてでも、取って付けた答えを探して、終わらせようとする一面があります。
でも、それをクリアしたとしても、次の課題はやってくるのですから、ヘタに安易な課金で乗り切るクセをつけていたのなら、いくらでも、強力アイテムにお金を吸い取られる羽目になってしまいますね。
宮本武蔵は、そのような風潮を感じてかは分かりませんが、警鐘をならしていたのだと感じます。
泰然自若という言葉があります。「落ち着いてどんなことにも動じない」という意味で使われます。
人間は飽きっぽいし、気持ちはコロコロ変わりやすいので、周囲から見ても、挙動不審だと見られることもあるでしょうね。
大切な要素が、もう一つあります。
それは、もう一人の自分との付き合い方です。
無意識な人が圧倒的に多いですが、自分の行動を制限しているのは、周囲の誰でもなく、もう一人の自分だというのです。
大切なパートナーを意識しても、誰かの評価を気にしても、最終的に決断するのは自分自身ですからね。
自分が、どう評価されたいとか、自分がこのようでありたいとか、思い描くのですが、その葛藤が一番エネルギーを使い込んでいるのです。
宮本武蔵の指摘を適用してみると、自分が居て、もう一人の自分が居る事実を意識化するコトからスタートですね。
何がどうなっても、自分は自分なのだという意識を積み上げていくと、周囲からどのように見られているかを意識しなくて済みます。
この領域こそ、泰然自若というか、不動の自分なのではないかと考えています。
その状態を見て、周囲は、今までと違う自分を感じてくれるコトでしょう。
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