幸福の2つの敵とは? ショーペンハウアー

ショーペンハウアー, 幸福の条件, 苦痛, 退屈

『人間の幸福の二つの敵は、苦痛と退屈である。 ショーペンハウアー』

お金持ちと結婚した専業主婦で、一戸建ての新築、子なし、同居家族なし、家庭円満というような、それを理想と考える他人から見れば、絵に描いたような幸福を生きる人が、刺激の足りなさに病んでしまうことがあります。

他人からは、「そんな、もったいない」との声がもれるでしょうけれど、人間の幸福感を感じるセンサーは、意外にも早い目に麻痺してしまうようです。

これは、退屈するケースの例です。

苦痛と言えば、出エジプトをする前のイスラエルの民をイメージしますね。

彼らは、奴隷生活から解放されたのに、幸福感を味わうどころか、奴隷生活の方が良かったと言ってしまったのです。

客観的立場から見ると、支離滅裂のメタメタですね。

でも、当事者意識には、矛盾が生じていることさえ、意識化されないのです。

苦痛や退屈から解放されるのが幸福だと考えていても、いざ幸福な環境に入ってみると、今までに経験したことがなかった感覚がムクムクと頭角を現してくるというのですね。

人間は、一生のあいだ、この繰り返しなのかも知れません。

ショーペンハウアーの巧みな表現は、あえて「幸福」と「苦痛」「退屈」を対極に配置したことにあるのでしょうね。

実際の所、すべてを包括しているのが、現実的な世界なのでしょう。

人生には、幸福も苦痛も退屈も避けて通ることができないのですからね。