生きるために死を考える アンドレ・マルロー

『僕が死を考えるのは、死ぬためじゃない。生きるためなんだ。 アンドレ・マルロー』

「王道(講談社)」の中に出てくるフレーズです。

ここ出てくる王道とは、アンコールワットやアンコールトムを造営したクメール王国の時代にあった道路だそうです。

廃墟となり、ジャングルに埋もれた遺跡(お宝)を求めてジャングルの中を探検し、原住民の襲撃に遭ったり、疫病にかかるなど、地獄をイメージするほど過酷な立ち位置での葛藤を描いています。

そのような中で「死」に対しての感覚に変化が起きていきます。

いざ「死」を目の当たりにすると「生きたい」と思う人間の心理が描写されています。

冒険家として、死と隣り合わせの環境に身を置いたアンドレ・マルローのフレーズは、生への強い意識が伝わってきます。

彼の人生は、さらに過激な一面がありました。

1928年に、妻の財産を株式投資に突っ込み、見事に失敗し、破産に至っているのです。

それらを含めて、人生をかけた命がけの冒険家でもあったようです。

私は、石橋を叩いて渡らないタイプなのかも知れませんが、イチかバチかの人生に魅力を感じる人もいます。

その様なことも、人間的な魅力の一つなのでしょうね。

ギャンブル的な人生を歩んでいなくても、人間の致死率は100%です。

これを意識して、死を考えて適切な備えをし、精一杯、天寿を全うする事ができれば、最高の幸せなのですね。

アンドレ・マルロー(André Malraux, 1901年11月3日 – 1976年11月23日)は、フランスの作家、冒険家、政治家。ド・ゴール政権で長く文化相を務めた。代表作に『王道』や『人間の条件』がある。

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Posted by dblacks