自分にリスペクトできる生活 マクシム・ゴーリキー

『自分で自分を尊敬できるような生活、しなきゃならねぇということだ…………..。 マクシム・ゴーリキ』

「歌と酒だけを娯楽に日々の生活を送っていく」情景が描かれている「どん底(戯曲)」の中に出てくるフレーズです。

どん底にいる人たちの様子を描いていますが、ペンネームをロシア語で「苦い」という意味を持つ「ゴーリキ」にしている感覚が、いかんなく発揮されているように感じられます。

人間の日常は、今いる所が、「どん底」だと感じやすいですが、本当にそうなのでしょうか?

束縛感を感じては、自由を求めますが、その方向性は、どこに向かっているのでしょうか?

でも、このフレーズは、どこに居ても、だれといても、どの様な状況でも大切なことを示唆しています。

それは、「自分で自分を尊敬できるような生活」をするという意欲だと解釈できます。

自分が居る位置を嘆くのではなく、他人に責任を探し求めるのではなく、状況を恨むのではなく、自分自身に焦点を当てた考え方です。

でも、「歌と酒」に囲まれた中で、これを口にすると、白い目で見られそうですね。

自分の気づきが、周囲とは異質なのですから、それは、当然のことです。

そこからが、勝負のしどころです。

これほど、険しいチャレンジは、そうそう、ないのかも知れません。

少しずつ、この意識を積み重ねていくと、自分自身の変化が、周囲に広がっていくことでしょうね。

「隗より始めよ」と言われるように、まず、自分自身が、自分と膝を突き合わせて、向き合ってみることです。それは、鏡に向き合い、自分の姿を知り、受け入れていくことに似ていると考えています。

自分のアラ探しをしたくなりますが、あえて、自分のありのままの姿を知り、現状を把握するという意識が大切ですね。

そこからが、自分にとって、次の幕が上がる時なのですから。

マクシム・ゴーリキー(Макси́м Го́рький, 旧綴: Горькій, 1868年3月28日(ユリウス暦3月16日) – 1936年6月18日)は、ロシアの作家。本名はアレクセイ・マクシーモヴィチ・ペシコフ(Алексе́й Макси́мович Пешко́в)。ペンネームのゴーリキーとはロシア語で「苦い」の意味。社会主義リアリズムの手法の創始者であり、社会活動家でもあった。
「どん底』(岩波書店)
犯罪を犯さないものも、貧困という牢獄から抜け出すことを夢見ながらも、抜け出せない。誰一人幸福になることがなく、どん底にいる市民たちは、歌と酒だけを娯楽に日々の生活を送っていく。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%A9%E3%82%93%E5%BA%95

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Posted by dblacks