マーク・トウェインのアンガーマネージメント

『頭にきた時は百まで数えよ。最悪の時は毒づけ。 マーク・トウェイン』

「頭にくる」のは、今に始まったことでは無いようです。

近年、アンガーマネージメントが一般化してきました。それによると、「怒りが湧いた時、6秒ジッとこらえてみる」、「怒りを数値化してみる」、それでも、怒りが収まらない時には、「その場を離れてみる」という流れです。

これと比較すれば、マーク・トウェインの時代は、「100まで数えよ」と記されていますから、ドッシリと構えていたのだという印象を持ちます。

それでも、収まらないなら「毒づけ」とあります。

「何らかの方法で発散」するという方法ですね。

ただ、彼がいたアメリカ合衆国は、銃社会ですから、うまく怒りがコントロールされていないと、即「ドカーン」と言うことが起きる環境なので、この教訓が生かされたのなら、多くの人命が無事だったのでしょうね。

『トム・ソーヤーの冒険』で、大ベストセラー作家となったトウェインは非常に豊かな資産家となりましたが、一方で浪費や新発明への見境のない投資、株の投機などで次第にその富は減少していきました。財産を減らしても、人気が衰えたわけではなかったと言います。

1894年には投資の失敗などにより、トウェインは破産しました。世界中で講演活動や1897年に出版した『赤道に沿って』の印税で借金を完済し再び資産家となりました。

1910年、本人が予見した通り、「ハレー彗星」と共にこの世を去っていったと伝えられています。

好奇心に満ちた、浮き沈みの激しい人生には、多々「頭にくる」出来事に遭遇してきたことが推察できます。

それを、自分なりのアンガーマネージメントで、適切な援助者(『あしながおじさん』のモデルと言われている人物)を得て、どん底から回復したという不屈の精神が伝わって来ます。

「頭にくる」ことに遭遇しても、一旦冷静になり、自暴自棄にならないことが大切なようですね。

彼の場合、心強かったのは援助者の存在でしょうね。

自分自身がイメージできるスケールでチャレンジするというのは、人生の大冒険そのものなのかも知れませんね。

マーク・トウェイン(Mark Twain、本名:サミュエル・ラングホーン・クレメンズ(Samuel Langhorne Clemens)、1835年11月30日 – 1910年4月21日)は、アメリカ合衆国の著作家、小説家。ミズーリ州出身。『トム・ソーヤーの冒険』の著者として知られ、数多くの小説やエッセーを発表、世界中で講演活動を行うなど、当時最も人気のある著名人であった。
「イギリス名作集・アメリカ名作集」(中央公論新社)

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Posted by dblacks