子どもを不幸にする方法 ルソー
『子供を不幸にする一番確実な方法は何か、それをあなたがたは知っているだろうか。それはいつでも何でも手に入れられるようにしてやることだ。ルソー『エミール』(岩波書店)』
子どもを幸せにしてやりたいと願う保護者は圧倒的に多いと思います。
でも、その通りになるかというと、ボタンの掛け違いや価値観の違いで、理想にはたどり着けないケースも多いのではないでしょうか?
このフレーズでは、「子供を不幸にする一番確実な方法」が紹介されています。
戦後の日本は、復興の途上にあり、経済状態も厳しく、生活していくだけで、カツカツの状態でした。
その様な中で育った人の多くは、欲しくても買ってもらえなかった何かを自分が社会に出てから、買った経験があると思います。
今の時代は、経済格差が広がっていますから、ある程度の経済的なユトリがある家庭は、多くのモノを買い与えられているようです。
一面は、その子のチャンスが広がることが期待できます。しかし、その反面、ハングリー精神が欠如していく懸念を感じています。
保護者、両親や祖父祖母からの豊かな経済的な流れは、選択の幅を広げますが、プレッシャーにもなり得る要素ですね。
刹那的な欲求が満たされると、その時は、満たされた気持ちになるでしょう。
しかし、何らかの理由で、その欲求が満たされなかった時に、どのような反応がでてくるでしょう。
自分が要求することは何でも成るというマインドに陥る懸念を感じます。
人生で、「ガマン」が大切だというトレーニングにはならないのです。
スーパーのお菓子売り場で、小さな子がお菓子を抱えて、だだをこねている光景は珍しくありません。
その様な時に、「すぐに買ってあげた方が良いのだ」という考え方と、「ガマンさせることも大切だ」という考え方で、双方がぶつかる場面を見たことがあります。
ここのところが、冒頭のフレーズが提起している重要な部分だと思います。
ルソーの見解は、「ガマンさせることも大切」と読み取ることができます。私はこの考え方を支持します。時には、買ってもらいたいですが、適度なガマンも大切だと考えています。
『エミール、または教育について』(フランス語: Émile, ou De l’éducation)は、教育の性質と、それを「最高かつ最も重要」であると考えたジャン=ジャック・ルソーによって書かれた人間の性質に関する論文である[1]。
「サヴォア司祭の信仰告白」と題する部分のために、『エミール』はパリとジュネーブで出版禁止とされ、初版刊行の1762年に公開の場で焼かれた[2]。フランス革命の間に、『エミール』は新しい国の教育制度となるもののヒントとして役立った[3]。なお、作中に登場する「エミール」は架空の孤児であり、本書は実話ではない。
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