平和を願うなら トルストイ
『どんなに仲のよい、美しい打ち解けた関係であっても、阿諛(へつらい)とか賞賛とかいうものは、車輪の進行に油が必要なように、ぜひなくてはならないものである。トルストイ『戦争と平和』(新潮社)』
「歯が浮くようなセリフ」は、聞いている方が赤面してしまいます。
でも、それは、人間関係の潤滑油として必要不可欠なのだというのが、トルストイの示唆です。
「釣った魚にはエサを与えない」という言い回しがあります。
これは、手を変え品を変え、口説き落として何とか結婚にこぎ着けた妻にさえ、結婚したら何の気遣いもしないことを表現する言い回しです。
その路線は、熟年離婚へまっしぐらなのかも知れませんね。
もし、路線変更するなら、今のうちだと考えるなら、作戦を考える必要があります。
アメリカ人と結婚したカウンセラーが努力してきたことを聞かせてもらいました。
それは、とにかく相手を褒めることだそうです。
「今日も、ステキな○○」というものを思いつく限り、心を込めて伝えると言います。
二人の間では、日常のやり取りですが、そばにいる他人からは、赤面するほどの内容のこともあるようです。
それは、赤面する方の課題なのです。
思わず赤面してしまうのは、そのようなやり取りを自分の両親もしていないこと、自分自身もそのような経験がないことなどが考えられます。
でも、冒頭のフレーズを考えれば、お互いに思いやりがあれば、コトバに出さなくても通じているというのは、希望的幻想であることが想像できます。
自分の想いは、相手にコトバで伝えてこそ、最大限の意味を持つのだと言うことです。
これは、夫婦に限らず、職場の上司と部下でも大切なのでしょうね。
信頼関係の土台は、お互いにどの様に思っているかですから、その気持ちを伝えるのは大切なのですね。
何かのカタチに表そうとして、サプライズプレゼントをしたりします。
しかし、それよりも、「日常のコトバがけ」の積み重ねが重要なのですね。
その上での叱咤激励は、十二分に伝わることでしょう。
何はともあれ、土台が大切ですね。
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