旧知のものを新しく見る視点 ニーチェ
『独創的、何か新しいものをはじめて見ることではなくて、古いもの、旧知のもの、誰もがこれまでに見てきたもの、あるいは見過ごしてきたものを新しいものであるかのように見ることが、本当に独創的な頭脳を特徴付ける所以である。 ニーチェ『人間的な、あまりに人間的な』(筑摩書房)』
人間は新しいモノが好きでたまらないのかも知れません。
「まだまだ」とか「もっともっと」という欲求が、そうさせるのでしょうか?
一方、古代の浪漫に取り憑かれている人もいます。骨董趣味で、倉庫が溢れているのだとか。
このフレーズは、何に注目するのが良いのかを提案してくれています。
それは、多くの人が知っている「古いもの」や「旧知のもの」、「誰もがこれまでに見てきたもの」にフォーカスするというものです。
心理学に、「リフレーミング」という言葉があります。
視点を変えて、いつもとは違うフレームで見てみるという取り組みです。
ニーチェ先生は、それを推奨しています。
産業界も、新しいモノを追いかけるのに、疲れてきたのかというイメージを感じる時があります。
パソコンの処理速度も、人間の範囲を越えて、オーバースペックになり、「これ以上必要?」というレベルに達しているようにも感じられます。
車だって、走行性能ならば、十分すぎる車が多くあります。以前なら、黒塗りの高級セダンが、位を上り詰めたステータスだったのが、ある程度の価格のワンボックスカーが、走行性能も快適性も斜め上を行っているようです。
自動運転の分野でも、実証実験も進み、限定した範囲であれば実現可能なのでは無いでしょうか?
ハードウエアは、ほぼ完成形であれば、ソフトウエアに視点が行きそうですが、これが、かなり難しく感じます。
ナビゲーションシステムでも、直感敵に使える要素は良いのですが、お好み設定をしようとすると、ハードルが高いのです。スマホのカーナビの方が、スムーズに応答してくれることもあります。
作り手は、作り手の事情があるのだとは思いますので、使い手の視点で吟味する必要がある時代なのですね。
使い手としては、すでに所有しているものを、もっと使いこなすという視点で考えていくのが賢明かも知れません。
この発想は、お財布にも優しく、環境にも貢献するでしょう。
「今ココ」にあるものに目を向けて、より快適な生活を目指したいと考えています。
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