人間を救う近道 坂口安吾

『人間は生き、人間は堕ちる。そのこと以外に人間を救う便利な近道はない。(坂口安吾)』

よちよち歩きをしている小さな子には、周囲の注目が集まります。

コケないか? ケガをしないか? など、ハラハラドキドキ、いくつもの目が監視をします。

行動範囲が狭いうちは、監視もできますし、機嫌を取るのも比較的容易な部分もあります。

でも、人間は成長する生き物、イヤイヤ期(自立期)が到来します。この時には、接する人の力量が試されます。

それらを経て、一人歩きをして、保護者の監視が届かない行動をとるようになります。

保護者がヤキモキしても、守ってやることができない範囲が出てきます。

対人関係でも、助けてあげたいと思ってみても、相手が望まないケースが多々あります。

坂口安吾が指摘しているのは、「人間を救う便利な近道」の話です。

人間は、生き生きしている時には、助けが必要だとは思わないでしょうから、堕ちたと自覚した時に、はじめて、自分には助けが必要だと感じるのでしょうね。

大切なのは、助けを求められた時に、助けられる体勢か?どうかです。

親切や助けの独り善がりな押し売りでは、誰も助けられないことを肝に銘じておく必要があると考えています。

求められた時に、その範囲で、対応できるように普段から備えておくことが大切なのですね。

「本当に困った時に助けを求められるマインド」

「本当に困った人を求めに応じて必要なサポートができるマインド」

これらを大切に精進したいと考えています。

坂口 安吾(さかぐち あんご、1906年〈明治39年〉10月20日 – 1955年〈昭和30年〉2月17日)は、日本の小説家、評論家、随筆家。本名は坂口 炳五(さかぐち へいご)。
昭和の戦前・戦後にかけて活躍した近現代日本文学を代表する小説家の一人である。純文学のみならず、歴史小説や推理小説、文芸や時代風俗から古代歴史まで広範に材を採る随筆、囲碁・将棋におけるタイトル戦の観戦記など多彩な活動を通し、無頼派・新戯作派と呼ばれる地歩を築いた。
『堕落論』(新潮社)

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Posted by dblacks