ヨナの怒り

『ヨナにとって、このことは大いに不満であり、彼は怒った。
彼は、主に訴えた。「ああ、主よ、わたしがまだ国にいましたとき、言ったとおりではありませんか。だから、わたしは先にタルシシュに向かって逃げたのです。わたしには、こうなることが分かっていました。あなたは、恵みと憐れみの神であり、忍耐深く、慈しみに富み、災いをくだそうとしても思い直される方です。主よどうか今、わたしの命を取ってください。生きているよりも死ぬ方がましです。」
主は言われた。「お前は怒るが、それは正しいことか。」(ヨナ4:1-4新共同訳)』

ヨナは、創造主である神の預言者として用いられた人です。

彼は、アッシリアの首都ニネベに行けと命じられますが、イヤだったので、タルシシに逃亡します。

その途中で嵐に遭い、その船に乗っている誰に原因があるかくじを引くことになります。

ヨナには分かっていたのです。そして、くじにも当選します。

ヨナは、船員に対して、手足を縛って海に投げ込むように言います。

それは、船員が後で責められないかと不安を感じるほどでした。

しかし、ヨナを海に投げ込むと嵐は静まりました。

一方、海中のヨナは、大きな魚に飲み込まれて保護されます。

ヨナは、海に投げ込まれたときには、死を覚悟していたことでしょう。

しかし、創造主である神の使命を果たさせるために、生かして陸地へ吐き出させたのです。

ようやくなんとか内陸地のニネベに着いたヨナは「40日の間に悔い改めなければ、ニネベの街は滅ぼされる」とふれてまわりました。

そうすると、ニネベの人々は、悔い改めたのです。

悔い改めたのですから、滅ぼされることはありません。

でも、これは、ヨナにとっては、複雑な思いだったのですね。スッキリしないままいると「お前は怒るが、それは正しいことか。」との問いかけがきたのですね。

怒りを感じる人としては、その怒りが正当なものかどうか問われるのですね。

そして、怒りをどう処理するかも課題ですね。