正しい理論を用いて反省を 本田宗一郎
『「失敗は成功のもと」というたとえがあるが、ほんとうに失敗を成功のもとにする人は何人あるか。これは正しい理論を用いて反省する人にのみ与えられたる権利だと思う。ただ単に進退伺いを出したりするような人には絶対に、失敗が成功のもとになる資格はないはずだと私は心得ている。 本田宗一郎『俺の考え』(新潮社)』
人生には失敗が付き物です。
そのほとんどが、理想からはほど遠い結果に愕然としている自分もいるのでは無いでしょうか?
成功というイメージが強すぎるときに、失敗だと感じると、挫折感を味わいます。
でも、その失敗が、成功に導いてくれる階段だと考えられれば、マインドにも変化が出てくるはずですね。
恐らく、「失敗は成功のもと」という背景には、自分の評価における失敗というものが大切なのでしょう。
それは、到達度というゲージなのかも知れませんね。
また、良かった点と良くなかった点の検証でしょうか?
自分がイメージした所には、たどり着かなかったという未達の距離を冷静に測ることで、挫折感とは距離をおけると思います。
本田宗一郎氏が「正しい理論を用いて反省する人」というくだりで、述べていることなのだと考えています。
そもそも、成功という概念が、つかみ所の無いものになっていないか確認する必要がありますね。
そのハードルが高すぎるのも、「成功のもと」にし損なう要因なのでしょう。
反省とは、「1 自分のしてきた言動をかえりみて、その可否を改めて考えること。」「2 自分のよくなかった点を認めて、改めようと考えること。」(goo辞書)と記されています。
「自分のよくなかった点を認めて、改めようと考えること」の要素を考える必要がありそうです。
どうして、成功地点までたどり着けなかったか? について、考える必要があると言うことです。
付箋紙の銘柄(ポストイット)の開発秘話では、失敗作だと思っていたノリが、役に立ったという一例です。
その時の目標には未達だったことを、失敗だけに留めずに、他に生かせるという方法もあるのですから、それはそれとしての情報整理が大切という事ですね。
なんと言っても、あきらめないマインドと、軌道修正し続ける勇気と根気を大切にしたいと考えています。
ポストイット秘話 https://www.post-it.jp/3M/ja_JP/post-it-jp/contact-us/about-us/
ちょうどその頃、3Mのもう1人の科学者、アート・フライは苛立っていました。教会の聖歌隊のメンバーであったフライは、小さな紙切れをしおりとして、次の礼拝で歌う讃美歌のページに挟んでいました。ある日曜日、いつものように讃美歌集のページをめくったところ、目印に挟んでいたしおりがひらりと滑り落ちてしまいました。またか…と思った瞬間、フライの頭の中にひらめくものがありました。ページを破ることなく紙にくっつくしおりがあればいいことを思いつきました。
…発見!
「そうだ。これに、あの接着剤を使えばいいんだ!」5年前にシルバーが作り出した奇妙な接着剤の用途がこの時初めて具体的なイメージとなったのです。「それはまさに興奮状態でした。」
シルバーと連携して、2人は製品開発を始めました。その過程で、フライはさらに重大なことに気が付きました。「製品自体が貼ったりはがしたりできる機能を備えたまったく新しいメモ・ノートとして、社内でのコミュニケーションツールとして使えるのではないか。」
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