公平と良識 デカルト 「方法序説(岩波書店)」

『良識はこの世で最も公平に配分されているものである。 デカルト 「方法序説(岩波書店)」』

貧富の格差があるのは否定のしようもない世の中です。

その開きが大きすぎるので、さまざまな問題が、あちらこちらで騒がれています。

富の均等分配などは、理想的ではありますが、実現は難しいのではないでしょうか?

キャッシュレス化を推進しようと躍起になっている日本で、「○○経済圏」なるモノが、勢力争いを繰り広げています。勝者は残り続け、敗者は消えていくという凄まじいサバイバルゲームです。

私もその「○○経済圏」に巻き込まれ、一部恩恵も被っていますが、ある日突然、利用できなくなるなどの未来が来るかも知れませんね。

仮想通貨も大流行していて、大量の資金を集めているようです。国家でさえ債務不履行に陥る時代ですから、どこで何かが起きても不思議ではありません。

冒頭のフレーズは、経済がどうなっても、常に公平な「良識」についてです。

人間の心には、「良心」が備わっているのだそうです。どのような悪党と評されるような人にもです。

これは、インドの言い伝えによると「角のようなとんがりがある」のだそうです。ずいぶん前に聞いた話なので、出典を明らかにできませんが、「なるほど」という気持ちで聞いていた記憶があります。

それが、どの様な役割を果たすかというと、悪事を考えていると「チクチク」とその角が刺激を与えて、警告を発するのだそうです。それが、良心の呵責と表現される要素のようです。

人間の願望は、自分が一人の人間として世間に認められている実感です。

その為には、良識を備えて、適切に発揮していく必要があります。しかし、これがミスマッチなことが多いので、後から思いだしては、恥ずかしくなり赤面する時もあります。

これは、理屈ではなく、実践して失敗を重ねて、会得していくモノなのでしょうね。

『方法序説』(ほうほうじょせつ、方法叙説とも、仏: Discours de la méthode)とは、1637年に公刊されたフランスの哲学者、ルネ・デカルトの著書である。
刊行当時の正式名称は、『理性を正しく導き、学問において真理を探究するための方法の話(方法序説)。加えて、その試みである屈折光学、気象学、幾何学。』(中略)であり、元来は3つの科学論文集を収めた500ページを超える大著だった。今日の『方法序説』として扱われているテキストは、その書籍中の最初の78ページの「序文」部分であり[1]、自身の方法論の発見・確立や刊行に至るまでの経緯を述べている。
(中略)
第1部は「良識(bon sens)はこの世でもっとも公平に配分されているものである」という書き出しで始まる。ここでの良識は理性と同一視できるものとされる。健全な精神を持っているだけでは十分ではない。この序説の目的は、理性を正しく導くためにしたがうべき方法を教えるというより、デカルト自身が種々の心得や考察に至るまでにどのような道筋をたどったかを示すことである、と宣言する。

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Posted by dblacks